世田谷公園から徒歩5分、アットホームな動物病院です

2009年06月25日

スズメの旅立ち



ここ4日間の回復力には目を見張るものがあり、左肢に関しては、握力は通常の8割くらいまで回復し、滑りやすい場所やちょっとした隙間にも問題なく適応するようになりました。

飛行力も3、4メートルほどの距離を障害物をよけながら飛ぶほどになりました。


リハビリ後、カゴに戻ったばかりでかなり興奮気味です。左肢の調子はなかなか...



ここまでくればスズメの調子に加え、あとは天候次第です。

現在は梅雨期のため、ここ最近は特に不安定な天気が続いていました。

しかし本日は久しぶり に晴れ、予報によれば明後日まで晴れるようなのでこのチャンスを逃せ ないと考え、本日、野に放つことになりました!!

公園内の、どこがいいか... 止まれるような枝の多い木と、エサのある場所、カラスや人から隠れることもできる場所は....
 
 考えた末、公園内の高台から裏の斜面にかけてのあたりに決めました。木も枝も多く仲間のスズメもいるような場所です。

そして、餞(はなむけ)のミルワームを食べたあと、鳥かごごと病院から世田谷公園へ。

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旅立ちに際し、天気に恵まれました。

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「ちょっと寂しいけどいよいよだね...元気にやれよ!」



いよいよ、感動の瞬間になるか... いつもこの瞬間は緊張します。うまく飛べなかったり、ぶつかってしまわないか。。。
 
 鳥かごの入り口を開けた瞬間、(補助なしに)自分から勢いよく飛んで上の方の枝に止まりました!!


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感動とともに、いつもながらとてもあっけないものです。

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院内でのリハビリの時と比べ、野生的な側面をとても感じる一瞬です。しばらく目の届く枝にいたものの、さらに上の葉の中にまぎれ、わからなくとけ込んでいきました。


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とりあえず、病院で手伝えるのはここまでで、あとはスズメの生命力にかけるだけです。

少なくとも明日までは雨が降らないように祈っています。。。


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posted by フォレスタ at 21:59| 東京 ☀| コラム〜NO ANIMAL , NO LIFE〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月22日

スズメのリハビリ



先日、病院に、「家のネコがスズメを咥えてきてしまい、まだ生きているので診て欲しい」とスズメがやってきました。



スズメは野鳥であり、治療が必要な状態でもあったため、病院で貰い受け、治療をすることになりました。野生の鳥を入院させるのは飼鳥以上にかなりのストレスがかかるので、極力ストレスをかけずにケアする必要があります。逆に、入院環境に慣れすぎてしまっても野生に上手く戻れなくなってしまう。なので、このようなケースはできるだけ早く回復を期待します。

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しかしながら…今回のスズメは、胸に噛まれた傷があり、骨折はないものの左肢と左翼が麻痺して動かない状態でした。
そのため、両肢で立つこともままならない状態でした。

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内服薬により2.3日後に握力が若干出てきました。そして、指の感覚が戻らないながらも低く設定した止まり木に何とか乗れるようになりました。しかしながら、左翼は微妙に動かす程度で、右翼だけ羽ばたかせるためバランスを崩し、飛ぶこともできず、少しの高さからの着地でさえ全くできません。
自然の感覚を忘れさせず、感覚を取り戻すためにも止まり木には自然の木をいくつか使い、食餌にミミズやミルワームなども用意し、日光浴も欠かさず、リハビリの日々が始まりました。

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このまま感覚が戻らないのでは…と不安もある中、
ちょうど1週間目になり、わずかですが少し左翼の感覚が出てきました。そして、上方向へ飛ぶことは出来ないながらも台からの着地に失敗しなくなり、しばらくして平衡に1mほど羽ばたくようになりました。


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リハビリは主にシャンプー室で。どこにいるかわかりますか??


現在、2週目を越え、80cm程の高さまで飛ぶことができるようになり、指の感覚は若干不安ながらも、つかまった場所から滑り落ちることは殆どなくなりました。

病院に慣れすぎないことが心配ですが、スタッフ一同、出来るだけ早く自然に帰れるよう願っている今日この頃です。。。
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飛びました!!リハビリ奮闘中です!


posted by フォレスタ at 11:18| 東京 ☁| コラム〜NO ANIMAL , NO LIFE〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月04日

猫のアロマセラピー → 危険性があります



猫にアロマセラピー → 危険性を伴います


アロマセラピーは、植物から抽出された精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれる成分をベースにした療法です。その効果は素晴らしい期待がもてる一方、間違った使用には当然危険が伴います。


例えば、猫にアロマセラピー(精油の使用)は危険であるという事。


精油は揮発性で脂溶性の有機化合物です。

猫では、人や犬と異なり精油を代謝する肝臓の機構のうちの一つ、肝臓第2相のUDP-グルクロン酸転移酵素の生成が完全ではない(不十分)。つまり、精油成分を十分には代謝できないのです。

もちろん急性中毒にかかる可能性もありますが、すぐには症状が現れず、何年もかけ徐々に肝臓への負担が蓄積され、肝不全を起こす場合もあると考えられます。もちろんその間に自然治癒していて結果的には問題がない場合もあると考えられますが、やはり気をつけていかなくてはなりません。

つまり、猫においては、残念ながらすべての精油を使用しないようにしましょう。

飼い主の方が部屋でアロマセラピーによる芳香浴をしていた場合も同様です。その部屋には猫が入らないようにする。もし行う場合は、その後の換気をしっかりとする、など気をつけてるようにして下さい。また、柑橘系成分の入った(消臭などの)スプレーなどもあまり良くないと考えられます。


どうしても猫に使用したい場合は、精油の精製過程で副産物として得られるハイドロゾル(フローラルウォーター)を使用するのが良いかと思われます。こちらは、精油の水溶性分を含むものです。しかしながら、その精製過程が信用できる会社はとても少ないのではないかと思われます。


その食性が、根っからの肉食である猫は、はるか先祖の時代より、植物を取り入れる必要があまりなかった為にその精油成分を代謝する酵素が不完全なのかもしれません...

恐ろしい話ですが、猫にティートゥリー入りのシャンプーをした次の日に亡くなってしまったり、飼主の方がアロマ好きで数年後に飼猫が中毒になってしまった例も聞いております。

動物によりその代謝経路は異なり、生活様式も違います。人に対してのアロマセラピーが広まっている今、ペットに対してのアロマセラピーを人と同様に考えてしまうのは危険を伴います。
また、昨今とても多くの情報が簡単に手に入る一方、間違った情報も混在しているのです。ペットに対するアロマはまだまだ未知な部分が多いため、(効果に対して期待がもてる一方で)慎重に使用していく必要があります。

posted by フォレスタ at 09:52| 東京 ☀| フォレスタ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする