渋谷駅前の銅像でも有名な「忠犬ハチ公」、実はフィラリア症だったのです!!
解剖によれば、心臓にたくさんのフィラリア成虫が寄生して、フィラリア症の典型的な症状である「腹水」「肝硬変」もあったようです。これはフィラリア症でもかなり深刻な状態であったことでしょう。
死因がフィラリア症とする説もあるのですが、実は解剖の結果...胃の中から刺さったであろう焼き鳥の串が4本ほど見つかっているのです
おそらくフィラリア症もかなり進んだ良くない状態のなか、不運にも竹串により腹膜炎などで亡くなったのでしょうか。
フィラリア症は、今でさえ予防が当たり前になったことで激減しましたが、一昔前ではフィラリア症にかかる犬はとても多かったのです。
とはいっても現在でもまだまだみられますし、関東でも郊外では現在でもかなりの数のフィラリア症になってしまうワンちゃんがいて、致命傷になることが多いのも事実です。
皆さん、フィラリア症はとても怖い病気であるということを再認識してください。
そして1ヶ月に1度の内服で簡単にフィラリア症から守れることを忘れず、確実に予防をして安心のペットライフを送ってくださいね。
ちなみに、「渋谷駅前の銅像、忠犬ハチ公」と、「上野にある銅像の西郷さんの犬」、なんとなく(有名な犬というつながりで)同じような感じの犬、と思う人もいるかもしれませんよね(そんなことはないですかね...)。
2匹の違いを調べてみました。
「ハチ公」の犬種は「秋田犬」で意外に大きな犬です。上野の国立科学博物館に行くと、「ハチ公」の剥製が見られます。
ちなみに、先ほどのフィラリア症に感染していた「ハチ公」の心臓は、東京大学農学部の農学部資料館に保管されていて、平日昼間であれば誰でも見られるようです。興味ある方は、是非!!
そして、上野の西郷さんの愛犬は「薩摩犬」という犬種(狩猟犬)で、ハチ公よりも随分小さいです。 あまり知られてませんが、名前は「ツン」 という、変わった名前であの銅像は、西郷さんと一緒にウサギ狩りに行くところらしいです。。
「ハチ公と」はなんとなく時代が随分違いますね。
「ハチ公」が亡くなったのは、1935年3月(享年11歳)で、時代は昭和。 一方、明治維新で活躍した西郷隆盛の時代は1868年前後ですから、2つほど時代が違うのですね。
雑学っぽくなりましたが、もう1つだけ...
西郷隆盛さんは、実は...フィラリア症だったんです。
これは人だけに感染するフィラリアで、日本ではおそらく今ではみられなくなった病気ですが、海外では現在でもとても多くの方が蚊に刺され、この病気を患っています。(犬のフィラリア症とは症状など異なります)日本に住んでいると、なじみがない分、あまり知られていませんが、海外には人に感染するフィラリア症もあり、かつては日本にも存在し、西郷さんもフィラリア症だったのです。
犬が感染するフィラリア症は正式には「犬糸状虫症」といい、人には感染しませんので、安心してください。
ただし、一部の海外に行かれる方は、必要な知識かもしれません。。。(大学時代にアフリカに行ったのですが、黄熱病やマラリアの予防はもちろんしてましたが、蚊の集まる川とかプールとかは気をつけたほうがいいと言われました)
人もペットも、時代とともに医療が進み、人々の病気とその予防の意識が明らかに変わりました。その結果、ペットの寿命も昔より延びています。
せっかく予防できる病気と解っていながらも、(ウチのコに限って大丈夫だろうと思って予防をせず)感染してしまってからでは取り返しがつかないこともあります。
確実に減ってきているフィラリア症、しかしながら一部ではその病気で一命をおとしています。
クドいようですが皆さん、フィラリア予防をして安心したペットライフを過ごしてくださいね