フェレットのワクチン接種について
フェレットのワクチン接種の目的は、犬ジステンパー感染症の予防です。
フェレットは犬ジステンパーウィルスの感受性が高く、
ジステンパー感染症は致死率が100%近い、とても怖い病気です。
その病気を予防するためにはワクチンが必要になるわけですが、
残念なことに 国内には認可されたフェレット用のワクチンはありません。
そのため、犬用のワクチンを代用するということになります。
国内にジステンパーのみの単独ワクチンは無く、ジステンパー以外も含まれたワクチンを使用することになります。
(ジステンパー以外は本来フェレットには必要ありません)
当院では、ジステンパー以外のものは最小限に含まれたワクチンの中で、フェレットに比較的安全と言われている鶏胚葉由来のワクチンを使用しております。
ワクチンを接種する際に気をつけたいのが”アナフィラキシーショック”と言われるものです。(これはワクチン接種に際し、人でも犬猫でも同様に言えることですが)、滅多にあらわれるものではありませんが、万が一の場合は症状はすぐに現れるため、
当院では接種後少なくとも20〜30分は待合室に待機してもらい、症状がないかチェックさせていただいております。(過去に同じワクチン接種をして問題がなければ、次からのワクチンで反応が出ることは通常はありません)
飼い主の方は、
『フェレットにワクチンは接種する必要があるのか?』と考えられるかもしれません。
基本的には、ジステンパー感染症にかかる危険性とアナフィラキシーの危険性をどちらを
とるか、となると思います。
アナフィラキシーショックは、通常滅多に現れるものではありません(当院では過去一度も見られたことはありません)
一方、フェレットがジステンパーに感染した場合の致死率はかなりのものですので、接種するメリットの方がはるかに上回るのではないでしょうか。フェレットを飼われてい多くの方々はワクチン接種をされております。
しかしながら、国が認可したワクチンはなく、メーカーも保証をしているものではないので、接種するのはあくまで飼い主の方の任意となります。
ご不明な点等ございましたらお気軽にご相談ください。